Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 健司 広島大学, 工学部, 講師 (40268115)
渡辺 芳英 広島大学, 工学部, 助教授 (50127742)
桑原 類史 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90127077)
伊藤 栄明 文部省, 統計数理研究所, 教授 (60000212)
広田 良吾 早稲田大学, 理工学部, 教授 (00066599)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
研究代表者は平成6年度において非線形可積分系に関する2回の研究集会を開催し,この科研費から一部の講演者や研究分担者の旅費を援助した.また,同志社大学工学部において可積分系セミナーを隔週開催し,多くの研究者に旅費や謝金を支払い専門的知識の提供を受けた.その結果つぎの4点で重要な進展があった. 1)コ-シ-指数nのn次有利関数のロラン係数は多項分布のモーメントとみなすとこができる.この発見を出発点に,モーメントの戸田分子ヒエラルヒ-による無限パラメータ変形のもとで、分布関数の変形を具体的に記述した.さらに,戸田分子の無分散極限をとることで種々の連続分布に関するモーメントの可積分変形を導入し、分布関数の変形,特に,平均や分散の変形を書き下した.また,これに関連して直交多項式を定めるスティルチェス測度と直交多項式の零点の挙動を記述した。 2)可積分系の符号理論への応用に取り組み,モーメントから戸田分子のタウ関数を通じて有理関数を再構成する過程を有限体上で実行することにより,受信されたシンドロームからエラーの位置と値を計算するアルゴリズムを開発した.このアルゴリズムによるBCHゴッパ復号法は,エラーの個数が2個までのときには,既存のユークリッド復号法よりもすぐれていることがわかった. 3)連分数の定める有利関数空間の胞体分割を考察し,不定値ハンケル行列式をタウ関数にもつ戸田方程式の流れが各胞体間を縦断することを用いて低次の有理関数空間の胞体の位置関係を明かにした。 4)離散時間mKdv方程式による数列の収束の加速を数値実験し,交代級数でないいくつかの場合には離散時間KdV方程式,すなわち,ε-アルゴリズムより少ないCPU時間で収束することがわかった.
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