Project/Area Number |
06221211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
風間 洋一 東京大学, 教養学部, 教授 (60144317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 光裕 東京大学, 教養学部, 助教授 (80185876)
米谷 民明 東京大学, 教養学部, 教授 (10091521)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | ディラトン量子動 / ブラックホール / 非線型シグマ模型 / deformed matrix model / 位相因子 / c=1弦理論 / 位相的シグマ模型 / 有効ポテンシャル |
Research Abstract |
(1)風間は二次元の可解なディラトン量子重力模型の研究を発展させた。まず厳密に量子化できるひとつのモデルにおいて、物質場の入射衝撃波によってブラックホールが生成される過程を記述する物理的状態を構成し、その状態における計量及び物質場のエネルギー運動量テンソルの量子力学的平均値を厳密に計算することによって、量子重力理論の厳密な取り扱いにおける時空描像の抽出法を具体的に示した。さらに、ディラトン量子重力模型を二次元非線形シグマ模型の立場から一般的に捉え直し、可解性の基礎となている強力な対称性を同定した。これにより、従来知られていた可解なディラトン量子重力模型を統一的に理解することに成功すると共に、新しい一連の可解模型を提唱した。(2)米谷はA.Jevickiと共に提唱したDeformed matrix modelと2次元弦理論のブラックホール古典解との関係についての理解を深めるため、ground ringの構造がブラックホール質量項による摂動によりどう変形されるかを調べ、Deformed matrix modelの変形されたW代数構造と整合的ないくつかの性質を導いた。また、弦理論と行列模型における散乱振幅の相違として知られているエネルギーに依存する位相因子の起源を、弦の広がりの効果として直接理解することに成功した。さらに、石橋-川合による行列模型に基づいた弦の場の理論の構成をc=1/2模型の場合に拡張した。(3)加藤は、c=1stringに現れるdiscrete statesが、ある種のtopological sigma modelのphysical statesとして理解できることを、後者を前者のFock space上に於いてbosonizationとして実現することによって示した。特に、energy-momentum tensor及びBRST chargeがこのbosonizationによって直接にtopological modelのそれに移すことができることを示した。加藤はまた、自発的対称性の破れが存在する場の理論において、通常の摂動論では有効ポテンシャルの凸性が保たれないという困難を解析し、凸性を保証する有効ポテンシャルの新しい展開法を開発した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)