Calabi-Yau多様体のmirror対称性の研究
Project/Area Number |
06221230
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
細野 忍 富山大学, 理学部, 助教授 (60212198)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
|
Keywords | カラビ・ヤウ多様体 / ミラー対称性 / 多変数微分方程式 / 共形場の理論 / トーリック多様体 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、カラビ・ヤウ多様体において見い出されているミラー対称性の実験的検証を行いつつ、その背後にある数理を解明することである。そこで今年度は設備備品として購入したワークステーション及び数式処理ソフトウェアを活用し、実験的検証のためのアルゴリズム及びプログラムの開発を行った。さらに作成したプログラムを運用し、これまで解かれていなかった(解くことのできなかった)カラビ・ヤウ多様体のモデルを数十にわたって詳しく調べデータの蓄積を行った。こうした作業を通してこれまでの所、カラビ・ヤウ多様体の周期が満たす微分方程式の組み合せ論的側面とそれの局所解が持つ解析的側面との深い関係が明らかになりつつある。ここで、組み合せ論的側面とは、調べるカラビ・ヤウ多様体のモデルが、トーリック多様体として構成できることに由来するものであり、対象とする(数千の及ぶ)カラビ・ヤウ多様体については、すべて、その特異点・交叉点数・コホモロジー環など代数幾何学的性質が、多面体とそれの組み合せ論的性質によって記述されるというものである。他方、周期の満たす微分方程式の解析的性質についてはこれまでの所あまり多くが知られておらず、一方のよく知られた組み合せ論的性質とのつながりがミラー対称性の実験的検証を通して解明されつつあり、今後大きな発展を遂げる分野となりそうである。また、量子コホモロジー環と呼ばれる通常の(代数)多様体のコホモロジー環の変形環についての構造解析も進み、既存の代数幾何学との交流による発展が期待されている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)