コンフォーマル場の理論的手法の3次元及び4次元への拡張
Project/Area Number |
06221241
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲見 武夫 京都大学, 基礎物理学研究所, 助教授 (20012487)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 青司 神戸大学, 理学部, 助教授 (80201870)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | 共形場の理論 / モデュラー不変性 / 有限系スケーリング / 非線形シグマ模型 / 3次元の場の理論 |
Research Abstract |
スケール不変な2次元の場の理論は、ビラソロ代数の中心荷電Cの値に対応する表現論的な考察ができる、トーラス上の場の理論がモヂュラー不変性を持つ、相関関数が求まる、等の著しい性質を持つ。この研究計画では、これらの2次元コンフォーマル場の理論の性質と手法を3次元及び4次元の場の理論へ拡張することを目指した。具体的には、i),ii)コンパクトな空間上の場の理論を考え、この理論の有限系スケーリングとモヂュラー不変性の研究、及びiii)その結果の低次元系の物性への応用を行った。 i),ii)に関しては、どんな場の理論が上に述べたような望ましい性質を持つかが、最初の問題となる。この研究では、3次元時空間上の非線形O(N)シグマ模型を考察した。平坦な時空間上では、大Nの極限で、この模型の分配関数や相関関数が計算できることが知られているが、それらの計算をコンパクトな空間S^2×S^1(各々の半径をR、Lとする)の場合へ拡張することを試みた。適当な近似の下で、分配関数や"比熱"などがRおよびLの関数として求めることができた。この結果を用いて、有限スケーリングを導くことができ、部分的にモヂュラー不変性が確かめられた。 興味がある結果が得られたので、この課題の研究を続けることを考えている。次のような方向への拡張が考えられる。a)分配関数などの計算に当たって近似を用いたが、より厳密な解析を行う。b)非線形シグマ模型以外の模型を考察する。具体的には、3次元のThirring模型及び超対称な非線形シグマ模型を考えていて、既に準備的な計算は試みている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)