位相的弦理論における観測可能量の代数構造と時空多様体の幾何学
Project/Area Number |
06221255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菅野 浩明 広島大学, 理学部, 助手 (90211870)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 位相的弦理論 / 戸田格子方程式系 / C=1弦理論 / 位相的シグマ模型 / ストリング方程式 / 位相的W代数 |
Research Abstract |
1 自己双対半径をもつ円にコンパクト化した非臨界弦理論が位相的弦理論としての性質をもつことをLandau-Ginzburg(LG)記述を用いて調べた。LG記述を用いると、理論の可積分構造として戸田格子方程式系が自然な形で得られる。この理論の分配関数を一意的に特徴づけるストリング方程式をLG記述の立場から書き下した。この条件式は、行列模型の立場からも自然なものであることが示されている。このような可積分性が二次元量子ブラック・ホール時空のような幾何学に対して重要な情報を与えているかどうかは今後の課題である。 2 位相的CP^1シグマ模型と位相的極小模型を融合して得られる位相的弦理論の系列を調べ、これらもまた、戸田格子方程式系により統一的に記述できることを示した。また、この系列の位相的弦理論は、円にコンパクト化した非臨界弦理論とは異なるタイプのストリング方程式から得られることを明らかにした。さらに、離散的戸田格子方程式系の連続極限を利用して、リーマン面の種数いよる摂動展開の様子を調べた。 3 より高い次元の位相的弦理論を構成するための一つの方法は、対称性を拡大して位相的W代数に基づく弦理論(位相的W弦理論)を考えることにある。我々は、位相的W代数が超リー代数A(n,n-1)からハミルトニアン・リダクションにより得られることを示した。また、位相的W弦理論における物理量のなす代数がグラスマン多様体のコホモロジー環と同一視できることを利用して、位相的W弦理論の可積分構造とグラスマン多様体のコホモロジー環の量子変形との関係を調べた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)