発泡と結晶化のカイネテックスを考慮したマグマ分化の数値シミュレーション
Project/Area Number |
06222212
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
寅丸 敦志 金沢大学, 理学部, 助手 (50202205)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
|
Keywords | 結晶化 / 核形成 / 成長 |
Research Abstract |
結晶の数密度は、核形成速度の時間変化によって決定される。その核形成速度は、結晶化成分の濃度と温度の関数である過飽和度によって決まる。ここで重要なことは、濃度と温度は、核形成した結晶の成長によって決まってくることだ。すなわち、結晶成長の進行は、メルト中の濃度を減少させ、潜熱の解放によって温度を上昇させる。このことは、核形成の進行中にも作用し、過飽和度と核形成速度の時間変化を支配する。この成長と核形成の関係について、定量的に考察した結果、結晶数密度と成長則との間の定量的関係を得た。例えば、今仮に、成長則が時間のp乗に比例すると仮定しよう。ここで、指数pは成長の機構によって決まり、例えば、p=1/2なら拡散成長になる。このとき、結晶数密度は冷却速度の3p乗に比例することになる。また、完全に固結した岩石中で観察せれる結晶の平均粒径は、冷却速度の-p乗に比例する。岩脈やシルなどのように熱伝導で冷却が進行する場合には、冷却速度は、母岩との接触面からの距離の-2乗に比例して小さくなるので、結晶数密度は距離の-6p乗に比例して、また平均粒径は距離の2p乗に比例して変化する。このことを利用して、逆に、天然での結晶数密度の距離依存性から、成長側の指数pの値を求め、天然での結晶成長の機構について情報を得ることができる。Gray(1978)が岩脈について行った結晶数密度の測定結果によると、単斜輝石や酸化物はp=1/2となり拡散成長に従うように見える。一方、斜長石はp=1/6となり拡散成長以外の何か他の機構で成長するように見える。この様な、斜長石と他の鉱物の成長則の違いは、距離とともに、岩石の組織がintergranularからophiticさらにはpoikiliticへと遷移する原因と考えられる。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)