Project/Area Number |
06222223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
清水 洋 熊本大学, 理学部, 助教授 (60090544)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | La-Ce同位体系 / Sm-Na同位体系 / 希土類元素パターン / 大陸地殻 / 先カンブリア紀 / 小白山陸塊 / Pilbara Block |
Research Abstract |
先カンブリア紀の岩石について、La-Ce同位体系とSm-Nd同位体系を組み合わせた希土類元素同位体トレーサ並びに希土類元素存在度パターンによる地球化学的研究を行ない、誕生直後の固体地球の化学的進化の解明を行なうことが本研究の目的である。主な成果は次の通りである。 1.西オーストラリアPilbara Blockの始生代Warrawoona Groupのチャート(Marble Bar chert)とコマチアイトについてREEパターン、Nd・Ce・Sr同位体比、主成分元素による、地球化学的・年代学的研究を行い以下の結果を得た。(1)Marble Barチャートのbanded chertに対して約32億年、yellowish gray chertに対して約25億年の年代が得られた。これらは変質の年代と考えられ、banded chertの方が変質の影響が少なく、チャート形成時の化学的特徴をより強く保持していると考えられる。(2)Marble Bar chertの形成に火成活動が密接に関与していた。(3)banded chertの形成に関与した火成活動とコマチアイトの火成活動に関連があった。(4)Pilbara Blockにおいて、始生代の前期には軽希土類元素に富んだ大陸地殻はあまり発達していなかった。 2.韓国の小白山陸塊金泉地域の黒雲母片麻岩と花崗片麻岩について、10億年と16億年のSm-Nd年代を得た。^εNd初生値は黒雲母片麻岩については負の、花崗片麻岩については正の値を示し、この両者の片麻岩が成因的に異なることが明らかになった。これらの結果は、東アジアにおいて、depleted mantleが始生代初期から存在していたこと、およびこのdepleted mantleからLREE-enrichedな大陸地殻が始生代後半に形成されたことを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)