Project/Area Number |
06224102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
岩佐 義宏 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (20184864)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 孝尚 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90232066)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | フラーレン / 圧力効果 / C60ポリマー / 超伝導 / 電子状態 |
Research Abstract |
C60及びそのアルカリ金属化合物に対する高圧効果および電子状態の研究を行い、以下の成果をあげた。 1.C60ポリマーの高圧合成 C60を5GPa、600℃以上の高温高圧下で処理すると、菱面体構造に変化し、それが常温常圧下で準安定に取り出せることを見出した。新しい相では、分子間距離が9.2Åまで縮み、分子の対称性が正二十面体対称性Ihよりも大きく低下していると、溶解度が大きく低下している。このことから菱面体相ではC60のポリマーができていること解釈された。その後ヨーロッパのグループによって、我々の見出した菱面体相はC60の2次元ポリマーであることが明らかにされた。本研究およびヨーロッパグループの研究によってC60ポリマーは新しい炭素の存在形態として確立した。 2.C60アルカリ化合物における圧力誘起超伝導の探索 C_<60>^<3->の状態を有するカルカリ化合物はほとんど超伝導性を示し、格子定数を大きくするとTcも上昇するという事実はよく知られている。ところが最近、格子定数を大きくしすぎると超伝導が消滅することがわかってきた。そこで、われわれはこのような非超伝導体(NH3K3C60,Cs3C60)に静水圧を印加することによってそれぞれTc=28K,40Kの超伝導が現れることを見出した。 3.光学スペクトルによるC60アルカリ化合物の電子状態の研究 AxC60(x=0,3,4,6)試料を共昇華法によって作製し、その光反射スペクトルを測定し、それから伝導度スペクトルを求めた。特にK4C60のスペクトルを初めて測定し、バンド描像に反してE=0.5eVに最低の吸収ピークをもつ半導体であることを明らかにした。
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