Project/Area Number |
06224201
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋詰 富博 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70198662)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 洋右 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00167181)
桜井 利夫 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20143539)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / 走査トンネル分光 / フラーレン / 金属内包フラーレン / 薄膜成長 / 電荷移動 |
Research Abstract |
本研究で用いる主装置は、当研究グループで設計開発を行った装置で、STMに組み込んだ電界イオン顕微鏡(FIM)によりSTMの分解能を決定する走査探針の評価・調製をSTM内で正確に行ない、100%の再現性で原子像を得ることのできる画期的なSTMである。本装置では、金属・反導体試料、フラーレン蒸着源、走査探針を試料交換槽から超高真空に導入できる。また、表面に於る薄膜形成素過程においては、表面上での金属フラーレンの吸着、表面拡散、基板表面の欠陥、ステップとの相互作用など複雑な現象が関わっていることが判明し、STMを用いた基板及び吸着表面の直接観察により他の表面分析法では得られない情報を得ることができた。 本年度は金属フラーレン単結晶薄膜の構造・電子状態を継続して研究を行った。Sc_2C_<84>、YC_<82>、GoC_<82>を中心に研究を進めた。特にフラーレンの単結晶薄膜においては電気伝導率が小さいため、STMにおいてトンネル電流を安定して得るためには試料バイアスを大きくしなければならないことがこれまでの研究で明らかになった。これが原因でSTSによる電子状態測定が困難になっていた。STSの制御回路を改良して作り直すことによりこの問題を解決した。金属フラーレンにおいては、内包金属原子からの電荷の移動が新しい機能を与える可能性があるが、STMによりその吸着過程を調べることによりこの電荷移動による影響を詳細に調べた。金属半導体表面に吸着した金属フラーレンの単層薄膜では基板からの寄与による興味深い現象などを見いだした。
|