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¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Research Abstract |
4,8-ジ-t-ブチルジベンゾジオキサボレピン(1)を合成し、1,1-二置換オレフィンのプロキラルな末端二重結合のヒドロボレーション-酸化を行った。(4S,5S)-5-ベンジルオキシ-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ヘキセンをBH_3SMe_2を用いてヒドロボレーション-酸化したときには、(4S,5S)-5-ベンジルオキシ-4-ヒドロキシ-2-メチル-1-ヘキサノールがジアステレオマ-比1:1で得られたのに対し、ボラン試薬1を用いたときには、ジアステレオマ-比は1.7:1になった。また、メチル4,6-O-ベンジリデン-3-O-ベンジル-2-デオキシ-2-C-メタリル-α-D-グルコピラノシドをヒドロボレーション-酸化してアルコール2を合成した。この場合の選択性も、9-BBNを用いたときには2.7%de,BH_3SME_2を用いたときには0%deだったが、1を用いたときには24%deに向上した。 上記の反応を天然有機化合物合成に応用する目的で、16員環マクロリド抗生物質の一種であるタイロシンやロザラミシンのC1〜C9フラグメント(3)の合成を検討した。メチル 2,3-アンヒドロ-5,6-ジ-O-シクロヘキシリデン-β-D-アロフラノシドを選択的にメチル 5,6-ジ-O-シクロヘキシリデン-3-デオキシ-3-C-メタリル-β-D-グルコフラノシドに変換し、引き続き5段階の反応でN-(α,β-不飽和アシル)オキサゾリジノン4を合成した。さらに、4にメチル銅化合物を共役付加させて、C1〜C9フラグメントの前駆体5を合成した。
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