Project/Area Number |
06226252
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
伊藤 敏幸 岡山大学, 教育学部, 助教授 (50193503)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | フッ素化合物 / 分子内ラジカル環化 / α,α-ジフルオロメチレン-γ-ラクトン / シリルアセタール / 5員環選択的環化反応 / 系統的合成 / 最初の成功例 / 官能基選択的還元 |
Research Abstract |
フッ素化合物は機能性材料並びに医薬・農薬の両面で急速にその価値が認識されつつあるが,ジフルオロメチレン基を有する化合物の合成例はいまだに少ない。そこで,α,α-ジフルオロメチレン-γ-ラクトンをジフルオロメチレン化合物を合成中間体として活用したいと考え,電解反応と分子内ラジカル環化反応を鍵にその合成研究を行った結果,次の成果を挙げることができた。 1)α,α-ジフルオロ酢酸アリルの電解還元による分子内ラジカル還化反応を検討したところ,目的の環化生成物は得られなかったが,無水アセトニトリル溶媒中支持塩として(Et)_4NClを用いて亜鉛-亜鉛電極で電解した場合,エステル基が還元的に除去される新しい反応を見いだした(式2)。この反応について詳細を調べた結果,水の添加で完全に反応が阻害されること,α-ハロエステルとフェノキシ酢酸エステルの場合のみ速やかに還元が起こるという極めて官能基選択的な還元反応であることがわかった。 2)エステルでは環化は起こらなかったため,エステルをトリメチルシリルアセタールに変換してラジカル環化を検討したところ,環化生成物を得ることに成功し,対応するラクトールを収率良く合成することができた。この反応では5員環と6員環生成物が生じる可能性があるにも関わらず,5員環生成物のみが生成した。ついでこのラクトールを酸化することで目的とする新規なα,α-ジフルオロメチレン-γ-ラクトンを合成することができた。この化合物の系統的な合成の最初の成功例である。また,徳田らによって開発された電解活性亜鉛を用いてα,α-ジフルオロ-α-ブロモ酢酸エステルとα-ヒドロキシアルデヒドとのReformatsky型反応を行い,β,γ-ヒドローブキシエステルを合成し,この化合物をγ-ラクトンに変換することができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)