有機電解合成におけるメディエーター反応の機構の解明
Project/Area Number |
06226258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松田 好晴 山口大学, 工学部, 教授 (90028986)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 有機電解合成 / メディエーター / 金属イオンメディエーター / フラビン類縁体 / アルキルベンゼン / ベンジルアルコール / ポリマーメディエーター |
Research Abstract |
I 金属イオンメディエータによるアルキルベンゼン類の酸化反応の速度論的解析 セリウムイオン(Ce(IV))によるアルキルベンゼン類から芳香族アルデヒド類への酸化反応を検討した。アルデヒドが高収率で得られる場合(p-メチルアニソール/H_2SO_4,p-メチルフェネトール/H_2SO_4),Ce(IV)と基質の酸化還元電位の差に最適値があることが判った。また,アルデヒド生成の見かけの二次反応速度定数は,電子移動が吸熱的に起こる範囲では外圏型電子移動反応のMarcus理論に従うことが見いだされた。 II 有機溶液中におけるアルコールの電気化学的酸化反応へのフラビン類縁体メディエーターの適用 有機溶媒に可能なフラビン類縁体であるリボフラビンテトラアセテート(Fl)を光励起してFlを適用することを検討した。その結果アセトニトリル中過塩素酸存在下,Flを光励起することによりこれがメディエーターとして作用し,ベンジルアルコールからベンズアルデヒドへの電気化学的酸化反応が選択的に進行した。 III 主鎖中にレドックス官能基を付与したポリマーメディエーターの開発 キノン型レドックスサイトを持つポリマーの簡便な合成法を探索し,得られたポリマーの酸化還元特性と,メディエーターとしての利用の可能性を検討した。すなわち,2,5-ジメトキシアニリンの電解酸化重合と酸性溶液中での加水分解により得たポリ(2,5-ジヒドロキシアニリン)は主鎖中にキノン型レドックスサイトを有しており,電極上でキノン型のレドックス応答を示すことが判った。さらにこの電極を用いてCo(III)錯体のレドックス応答を測定したところ,ポリ(2,5-ジヒドロキシアニリン)中のレドックスサイトがメディエーターとして作用することが見いだされた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)