Project/Area Number |
06226286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
伊藤 繁 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (40108634)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光合成 / 電気化学 / 電子移動 / キノン / クロロフィル / 酸化還元電位 / 光化学 |
Research Abstract |
生体光合成に働く反応中心分子内での超高速電子移動反応において、電気化学反応溶媒としてのタンパク質の役割を検討した。さらに太陽光エネルギーの高効率利用を可能にする「天然タンパク-人工分子ハイブリッド反応系」を試作した。植物光化学系I反応中心タンパクから本来の電子受容体キノンを除去し、代わりに分子構造、酸化還元電位の異なる15種の合成分子を内部に導入した実験系を作成した。この実験系で、クロロフィル2量体(P700)→電子受容体クロロフィル(AO)→フィロキノン(合成キノン分子)の各電子移動過程を10^<-12>〜10^<-5>秒の範囲で測定し、次の2点を明らかにした。 1,クロロフィル-キノン間の電子移動速度のピコ秒レーザ分光法による測定。反応中心タンパク内の電子受容体クロロフィルAOとキノン分子との距離と配向、酸化還元電位差、キノン分子の構造とが最適化されて超高速反応が実現されていることがわかった。 2,内部に結合したキノン分子の酸化還元特性に対するタンパク質の作用。セミキノン/キノンの酸化還元電位は溶媒のアクセプター数に依存して変化するが、タンパク内部の分子間相互作用は、酸化還元電位を均一溶媒中では達成困難な極めて低い値にまで変えた電子移動系を作っていることが明かとなった。これらの実験結果の理論的検討を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)