有機金属ルイス酸1求核剤の分離・協同システムによる超高速精密高分子合成反応
Project/Area Number |
06227219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相田 卓三 東京大学, 工学部, 助教授 (00167769)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ルイス酸 / 有機金属 / 求核剤 / 高分子合成 / ポルフィリン錯体 |
Research Abstract |
高機能を有する次世代の高分子材料の開発には重合素反応の高次・多重機能を可能にする新しい方法論の開拓が必須である。我々は、金属ポルフィリン錯体を開始剤(求核剤)として用いるリビングアニオン重合系に、それとは立体的に直接反応しない嵩高いルイス酸を添加すると、このルイス酸がモノマーを配位活性化し、分子量の良く揃った様々な高分子を極めて短時間で与えることを見いだした。本研究では、この新しい概念による高分子合成反応の精密制御を達成することを目的としている。 本年度は、上記の原理を利用し、一般に電子的にリッチでアニオン重合しやすいモノマーであるオキセタンに嵩高いルイス酸を配位させ電子を奪うことにより、アルミニウムポルフィリン錯体によるリビングアニオン重合が室温で速やかに進行し、分子量分布がよく揃ったポリマーを与えることを見いだした。さらに、この重合反応を利用し、アニオン重合性のモノマーであるメタクリル酸エステルと、これまでアニオン重合しないとされてきたオキセタンから、分子量分布の狭いブロック共重合体を初めて合成することに成功した。また、「求核剤とルイス酸の分離共存系」の考え方をさらに発展させ、分子内にモノマー活性化部位を直接組み込んだ重合開始剤を設計した。この錯体は、外部からルイス酸を追加しなくても、それ自体でメタクリル酸エステルの高速重合を引き起こし分子量分布の比較的狭いポリマーを与え、立体障害の小さいルイス酸をリジッドなポルフィリン錯体内に適当に固定できれば、活性点と直接反応することなく、モノマーの配位活性化の役割をまっとうできることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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