遷移金属錯体触媒を用いる第14族元素の新規導入反応
Project/Area Number |
06227228
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
辻 康之 岐阜大学, 工学部, 助教授 (30144330)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老原 昌弘 岐阜大学, 工学部, 助手 (80201961)
川村 尚 岐阜大学, 工学部, 教授 (40026125)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 遷移金属 / 錯体触媒 / 第14族元素 / パラジウム / ケイ素 / スズ |
Research Abstract |
本研究では,ケイ素とスズ間に直接結合を有するシリルスタナン類(R3SiSiR′3),炭化水素置換基のみを有するジシラン類(R3SiSiR′3;ただし,RおよびR′は炭化水素置換基),ジスタナン類(R3SnSnR′3)を遷移金属錯体触媒存在下においてビス-ジエンと反応させた。本研究においては,中心金属の選択,配位子の電子的性質等が反応に大きな影響を与えると考えられるので,これらの影響を主として検討し,生成物を最も高収率,高選択的に与える触媒系を探索した。その結果,0価パラジウム中心にジベンジリデンアセトンのような配位力の弱い配位子を有する錯体が高い触媒活性を示すことを明らかにした。ジスタナンとの反応においては,位置ならびに立体選択的に反応は進行し,五員環にアリルスタニル基がトランスに結合し,オレフィンの立体化学はE体の生成物が選択的に得られた。アリルスズ側鎖の立体化学は生成物を脱スズプロトン化した生成物のX線結晶構造解析により決定した。ジシランとの反応においては,用いるビス-ジエンの種類によって反応の選択性は大きく変わり,位置選択性は高いものの一部立体選択性が低下した。シリルスタナンとの反応においては,位置ならびに立体選択性とも低下した。本反応においてはまず低原子価パラジウム錯体中心とビス-ジエンとの反応によりビスπ-アリル中間体が生成した後,反応が進行するものと考えられる。本反応はビス-ジエン類がジスタナン,シリルスタナンと反応した最初の例である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)