Project/Area Number |
06228211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
石渡 孝 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (40134811)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 成層圏オゾン濃度バランス / 反応中間体 / 光分解 / レーザー誘起蛍光法 / フーリエ変換赤外分光法 |
Research Abstract |
大気化学反応を理解する上で重要に二つのラジカル(NO_3、HOCl)に着目して、ラジカルの構造、電子状態、光化学反応性を解明する以下の二つの研究をおこなった。 (1)フーリエ変換赤外分光法によるNO_3ラジカルのA′^^2__2基底状態の研究 本研究は、昨年度の課題「NO_3の化学」の継続であり、1927cm^<-1>付近に観測された^2E′-A′^^2__2型のコンビネーションバンドの解析領域を広げた。この遷移の振動励起状態(^2E′)を見ると、Kが小さい副準位中には接近した暗状態とのコリオリ相互作用が顕著であり、そのためスペクトルが極めて複雑になっている。また、今まで観測できた他の振動励起状態(E′)と同様にエネルギー準位の解析にはスピン-軌道相互作用が不可欠であり、電子励起状態(E′)との間に強い振電相互作用があることが解った。 (2)レーザー誘起蛍光法によるHOClの光分解過程 266nmと355nm光分解で生じるOHラジカル基底状態の初期回転分布を測定し、HOClの光分解ダイナミックを検討した。いずれの光分解波長でも、回転励起に使われるエネルギーは余剰エネルギーの約5%程度である。光分解で生じたOHラジカルに付随する大きな並進エネルギーのため、検出に用いた^2Σ-^2II遷移の各回転線は大きなドゥプラー幅を示した。また、OHラジカル基底状態の二つのスピン-軌道状態やラムダ二重項間の分布比には光分解波長により大きな違いは見られなかった。
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