極低温、量子固体p-H_2をマトリックスに用いたラジカルのESR
Project/Area Number |
06228215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮崎 哲郎 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90023126)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | ESR / 極低温 / ラジカル / エチルラジカル / パラ水素 / 固体水素 |
Research Abstract |
CH_3,CD_3,C_2H_5ラジカルのESRスペクトルを4.2K量子固体p-H_2中で測定した。アルキルラジカルは固体水素中でアルキルヨウ化物の光分解により生成した。n-H_2は75%o-H_2(回転量子数J=1;核スピンI=1)と25%p-H_2から成っている。n-H_2中のラジカルのESRスペクトルは幅広い線から成っているが、p-H_2(J=0;I=0)中のスペクトルは極めて細い線から成っており、スペクトルに超微細構造が観測出来る。p-H_2の核磁気モーメントが零であるので、ラジカルと周囲のp-H_2分子との双極子相互作用が消滅しESRスペクトルの線幅は液体中のように狭くなる。この結果、p-H_2をマトリックスに用いると高感度・高分解能ESR測定が可能になる。この特色を利用してC_2H_5ラジカルのESRスペクトルを測定した結果、C_2H_5ラジカルのC-C結合の回りの回転状態における最も安定な構造を実験的に決定することが出来た。これらの結果は1955年2月カルホルニアで開催された国際会議「量子媒体に関する化学と物理」において招待講演として発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)