Project/Area Number |
06230209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
熊田 雅弥 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三松 順治 岐阜大学, 工学部, 助手 (20202351)
花村 克悟 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20172950)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 高分子ポリマー / 超高速溶融-凝固 / フラッシュ加熱 / ふく射輸送 / トナー微粒子 / ふく射物性 |
Research Abstract |
本研究は、熱可塑性高分子ポリマー微粒子の超高速溶融・凝固プロセスを解明すべく、粒子内の粘弾性流動及び伝熱のメカニズムを実験的に明かにすることを目的としている。本年度はラジアントフラッシュ定着(溶融)過程における実トナー(高分子ポリマー)微粒子層のふく射吸収特性を把握することに焦点を絞って研究を進めた。薄い石英ガラスの片面にトナーを均質に散布した試料を用意する。その平均層高は30μm程度である。このトナー層にハロゲンランプ光源を用いた単色平行光を垂直に入射させる。トナー層による散乱光を測定し、指向性透過率と指向性反射率を求める。実験は0.6、0.8、1.0μmの入射光について、溶融前のトナー層とガラス転移温度を少し超えた後のわずかに溶融したトナー層と完全に定着し終えたトナー層に対して行われた。また、散乱位相関数としてHenyey-Greensteinの近似式を用いたふく射輸送方程式を逆問題として解き、計算結果が実験で測定された透過率と反射率分布にフィットする減衰係数と散乱アルベドと散乱位相関数の非対称性パラメーターを推定した。その結果、不定形であったトナー粒子は加熱により、ガラス転移点を超えたところで、ほぼ球形となり、前方散乱が増大すると同時に減衰係数が小さくなる。したがって、熱ふく射吸収量が一旦低下する。その後、定着終了に近づくに連れトナー層は平板状となり、わずかに気泡を含むものの、高分子ポリマーや添加物が全面を覆うため、減衰係数がきわめて大きくなる。したがって、トナー粒子の形状変化がふく射エネルギー吸収過程の特徴を大きく左右していることが明かになった。
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