一方向凝固過程における核生成、成長のシミュレーション実験
Project/Area Number |
06230215
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
栗林 一彦 宇宙科学研究所, 宇宙輸送研究系, 教授 (70092195)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲富 裕光 宇宙科学研究所, 宇宙輸送研究系, 助手 (50249934)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
|
Keywords | 一方向凝固 / その場観察 / 顕微干渉計 / ファセット界面 |
Research Abstract |
半導体、酸化物超伝導体の一方向凝固過程における固液界面は、金属の場合とは異なりファセットからなる鋸歯状形態を示すことが多い。このような界面の凹部にはセル境界が形成され、不純物原子の不均一サイトとなることから、ファセット的鋸歯状界面の形態形成機構の解明とその制御は近年多くの研究者の関心を集めてきた。これまで、著者らは透明な有機結晶をモデル試料にした固液界面近傍の光学的可視化実験から、このような界面では界面温度が一様になるように液相中の温度分布が変化することで界面形態が維持されることを明らかにしてきたが、界面前方の温度分布が変化する原因については不明であった。そこで平成6年度は、試料の幾何学的形状、凝固条件を変化させることにより温度分布の変化の理由についての検討を行った。 種々の有機結晶において50μmφの熱電対を挿入した試料セルを用いた液相内温度分布の時間変化の測定からは、融解に伴うエントロピー変化△Smが稠密金属の値に近いサクシノニトリルでは固液界面近傍の温度変化は小さいが、△Smが大きくファセット的界面形態を呈するザロール、チモールでは、顕著な変化が観察された。またザロールにおいて、凝固速度Rが異なる場合も界面近傍の温度分布の変化が著しくなることが分かった。これらの挙動は凝固の進行に伴う凝固潜熱の解放の影響を無次元化したη(=Q/k R/G)と良い相関があること、すなわちRおよび温度勾配G等の凝固条件が同じならば、凝固潜熱Qが大きく、熱拡散率kが小さいほど界面における温度分布の変化は顕著であることが明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)