Project/Area Number |
06232218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
東條 加寿子 九州女子大学, 文学部・英文学科, 講師 (20258346)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 音声認識 / 短期記憶 / 情報ユニット / 言語習得 / 外国語学習 / リスニング |
Research Abstract |
人とマシーンの音声対話理解研究の一環として、人の音声認識過程を明らかにする為に、その過程を段階的に追うことができる第二言語学習者を取り上げた。本研究では、対話が比較的短い文章の交換作業であることに注目して、文章レベルの英語リスニングを支配しているメカニズムを明らかにすることを目的とした。まず、単語を音声認識の最小ユニットとすると、音声が一過性であることからリスニングは短期記憶に支配され、短期記憶領域内に残留するユニット数は有限であると考えられる。伝達情報量を増加させる為には、記憶内残留可能なユニット数が限界に達する前後で、一ユニット内の容量を増加させる必要があると仮定した。 実験方法としては、対話に於ける音声認識が最も反映されるよう、即時音声再生テスト(パラフレイズ)を用いた。まず、アメリカ英語での自然な会話の中から英文をサンプリングし、ネイティブスピーカー録音によるテストテープを作成した。日本人大学生を対象に音声再生テストを実施し、結果を録音してデータを分析した。 その結果、次の項目が確認された。 1 再生部位(文頭、文中、文尾)について、極めてメカニカルな特徴が表れた。再生欠落順は、文中、文尾、文頭の順である。 2 再生率の比較的高い被験者については、再生エラーが多く出現し、意味的、文法的情報の再編成が行われていることを裏付けている。 3 再生率が向上していく過程で一再生ユニットのスパンが長くなっていく現象がみられ、複数の単語から成るユニットが形成されていくという仮説を裏付けている。 本年度の研究実施計画に挙げた再生ユニット数の特定、一ユニット内の最大容量の特定については、さらにデータを様々な角度から分析していく必要がある。人の音声情報処理メカニズムが明確にされれば、人とマシーンの音声対話理解に大きく貢献できると考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)