CCD X線検出器のディジタルデータ処理システムの開発
Project/Area Number |
06233102
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Institute of Space and Astronautical Science |
Principal Investigator |
満田 和久 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (80183961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紀伊 恒男 宇宙圏研究系, 助手 (70183788)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | X線検出器 / CCD / ディジタル信号処理 |
Research Abstract |
CCDのX線検出器としての性能はディジタル処理装置の性能によって大きく支配される。本研究では、世界で初めて衛星に搭載されたCDD X線検出器である"あすか"衛星のSIS観測装置のデータを基に、衛星上に搭載されるディジタル処理装置の解析アルゴリズムの改良と、そのアルゴリズムを実現するためのハードウエアーの検討を行なった。アルゴリズムの改良として、まず0レベルの計算方法の検討を行なった。CCDの0レベルは様々な外的な要素により変動し、それを画素毎にエネルギー分解能に比べると十分に小さい誤差で露光時間の時間尺度でおさえる必要がある。我々はあすかSISのFrame mode(すべての画素のデータが出力される診断のためのモード)およびFaint mode(X線イベントの周辺の画素のデータが出力される観測モード)のデータをくわしく解析し、機上で十分な精度で0レベルを計算する方法を考えた。あすかでは、一部分のデータを除いて地上でのデータ処理を行なっても、このような精度では求められていない。また、X線のイベントの全電荷量を計算する方法についても詳しい検討を行なった。次にこのようなアルゴリズムを実現するためのハードウエアーを検討した。ハードウエアーの能力として問題になるのは、使用するCPUの能力とメモリーのアクセス速度である。もちろん、衛星搭載ということを考えなければ、すなわち放射線耐性、消費電力、重量といった要素を考慮しなければ、実現はさほど難しくはないであろう。しかし宇宙では大きな制限がつく。宇宙で利用できる可能性のあるCPUとして、MIPS-R3000、HITACH-H32、Hitachi-SH3、Motrolla-56000、TI-TMS320といったMPU,DSPを考え、宇宙で動作可能な速度における実行速度を実機やソフトエア-シミュレーターにより求めた。処理速度の目標としては1024×1024画素を4秒で処理るということを考えた。結果は上記のMPU、DSPではHitachi-SH-3を除いて目標の4倍から20倍程度の時間を要してしまうことがわかった。このため、これらのCPUを、複数台搭載し並列処理を行う方法をさらに検討した。一方、SH-3ではCPUは単体としては十分に速いが、周辺のメモリーのアクセス速度が問題になることがわかった。ここでは、高速のメモリー(20nsec以下のアクセス時間)の宇宙での使用が次ぎの課題である。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)