Project/Area Number |
06236204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小間 篤 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授 (00010950)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 敏宏 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (10262148)
上野 啓司 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (40223482)
斉木 幸一朗 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (70143394)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / 層状物質 / 超薄膜ヘテロ構造 / モアレ変調構造 / アルカリ金属吸着 |
Research Abstract |
本研究は、ファンデアワールス・エピタキシ-法によって作製された層状物質による超薄膜ヘテロ構造表面の、走査型トンネル顕微鏡(STM)像に現れる、長周期モアレ変調構造の微視的解明を目標としている。平成6年度は、これまでにモアレ変調構造を測定した物質以外の層状物質間でのヘテロ構造を作製し、変調構造が現れるかどうか実験を行った。また昨年に引き続き、アルカリ金属吸着により層状物質表面に現れる局所的電子変調構造のSTM像及びトンネルスペクトルの測定を行い、金属や層状物質の種類の違いによる差異が現れるかどうかの検証を行った。 金属性の層状遷移金属ダイカルコゲナイドTaSe_2基板上にMoSe_2薄膜を成長した試料では、これまでの所モアレ変調構造は観察されていない。自由電子による遮蔽効果がその原因としては考えられるが、詳細は検討中である。またMoS_2基板上にIII-VI層状化合物半導体GaSeの薄膜を成長した試料でも、やはりモアレ変調は観察されていない。成長する薄膜物質のフェルミ準位近傍に存在するd軌道の電子に対する変調作用がモアレ構造を発現させていると考えている。 アルカリ金属吸着表面では、これまでのNa吸着の他、Cs吸着表面でも同様の変調構造が現れることが確認された。また価電子帯領域のSTM像に現れる輝点は、リング状の構造ではなく、非対称なU字型の構造を持つことが見いだされた。さらにこの価電子帯領域での電子変調は、真空中に鋭く突き出ており、STM探針先端を逆に操作する形となり、先端構造を反映したゴ-スト像が現れることも見い出された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)