Project/Area Number |
06236225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagasaki Institute of Applied Science |
Principal Investigator |
奥野 公夫 長崎総合科学大学, 工学部, 助教授 (40103395)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1994: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | シリコン / シリコン-半導体界面 / 薄膜 / 単原子層 / 電界放射 / 電界イオン顕微鏡 / 超薄膜層 |
Research Abstract |
当研究課題では、個々の原子のトンネル物性の立場から、下地金属表面上に真空蒸着されたSi単原子層膜の吸着構造、電子状態、Si-金属界面での構造および界面反応の原子レベルでの素過程について、超高真空用電界放射・イオン顕微鏡(FEM-FIM)法により調べられている。 下地金属と蒸着Siの界面反応過程につて、室温でθ_<Sl>=1.5WLを局所蒸着後、過熱温度に対する仕事関数(Ф)の変化から調べられた。Si/Wについては、T>1200 Kで仕事関数は急激に減少し、T=1400-1600Kで安定なシリサイド合金層形成と共にФ _<Sl/W>〜4.7eVまで低下しする。一方、Si/MoではФ_<Sl/M0>はT>1000Kで急激に減少し、T=1200-1400 K で最低値Ф_<Sl/MoW>=4.5-4.7eVとなる。Si単原子層を低温で蒸着した場合の仕事関数は、下地バルクの値よりも〜0.3eV増加する(Ф_<Sl/W>=4.8eV、Ф_<Sl/Mo>=4.6eV,Ф_<Sl/Ta>=4.5eV)。そして、これらSi単原子層は下地W、Moの蒸発電圧強度V_0比べて、0.96-0.98V_0で電界脱離する。 Siと下地Wの界面反応のFIM法による実験では、Si低温蒸着に於いてはSiは下地の最表面原子層の原子配列構造を乱さずに、Wの蒸発電界よりも低い値で電界脱離する。しかし、〜900Kで過熱されたSi/Wでは合金層形成が認められる。しかし、表面第一原子層を電界蒸発させた後、下地金属第二原子層目でほぼWの原子配列構造が現れ、下地の第三原子層目で完全な下地の原子配列構造が現れる。また、Wシリサイド層の仕事関数は4.6-4.7eVである。 これらSi-金属系の基礎的実験を進めながら、更にミクロな電子的情報を得るためにこれらの実験と平行して電界放射エネルギー分析器(FEES)を構築中である。
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