水素原子援用分子線エピタキシ-法による量子構造作製と評価
Project/Area Number |
06238205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
川辺 光央 筑波大学, 物質工学系, 教授 (80029446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 至崇 筑波大学, 物質工学系, 講師 (40224034)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | 分子線エピタキシ- / 選択成長 / AlGaAs / 量子細線 / 量子ドット |
Research Abstract |
量子位相エレクトロニクス実現のためには三次元方向に原子サイズのオーダーで制御できるヘテロエピタキシ-技術の確立が必要である。本研究では、分子線エピタキシ-法に水素原子を援用し、三次元微細構造作製法を探索した。デバイスへの応用までを視野にいれると必要条件としては、周期の均一性、自由な位置決め、細線およびドットの寸法は数十nm以下であること等がある。これらの問題をクリア-するために選択エッチングによる加工基板を使用した水素原子援用分子線エピタキシ-法を用いた。 (111)Aの側壁を持つV溝または四面体形のピットを化学エッチングにより作製しその先端部分にGaAsの細線またはドットを作製した。V溝またはピットの先端部分の形状はエッチング速度の面方位による異方性によってきまりマスクパターンの精度にほとんど依存しない。我々はすでに水素原子援用GaAs選択成長で(111)A上にGaAsは成長しないことを明らかにしておりこれを利用して量子細線、量子ドットの作製評価を行った。 (111)B面上に円形の開口部を持ったマスクパターンを付けて選択エッチングを行うと(111)Aを側壁に持った四面体ピットが得られる。(111)A面のエッチング速度が最も遅いためマスクパターン形状にほとんど依存しない。このピットにAlAsとGaAsを順次成長しドットを作製する。成長中は水素原子を常に照射する。これによって、(111)A上のGaAsの成長は抑制されるがAlAsの成長は影響を受けない。SEMによる観察では、エッチングにより作製したピットの底部はシャープであり、その上に成長したAlAs層も最初の形状をよく保存している。ピットの底にはGaAsが堆積している。斜面の(111)AにはGaAsの堆積は見られない。一方{111}Aが交差しているコーナーにはGaAsの堆積がある。したがって、GaAsドットの形状は四面体と三方の〈110〉に伸びた細線からできていることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)