Project/Area Number |
06238207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
筒井 一生 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (60188589)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川崎 宏治 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (10234056)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | フッ化物 / CaF_2 / 無機レジスト / 電子ビーム / 自己組織的形成 / 量子構造 / 表面改質 / 量子ドット |
Research Abstract |
電子線に敏感なフッ化物を極微細構造の形成に利用する方法を検討し、その可能性を示すことを目的とした。具体的には、CaF_2を電子ビーム無機レジストとして利用する可能性、およびCaF_2の局所的表面改質を利用して微細構造を形成する方法の2つを検討した。 前者については、Si基板上のエピタキシャルCaF_2に対して、露光-現像特性を現像方法を変えながら調べた結果、既に報告例のある純水を用いた場合に比べ、新たに現像液に塩酸を添加することにより、実効感度が増大することが明らかになった。2%塩酸の場合でも非露光領域の膜厚減少は10%程度と十分少ない量であり、従来のSiO_2系等に比べて高感度かつ高選択比が得られた。一方、純水で現像を行った場合は、感度は低下するかわりにγ特性は良好であり、より高い解像度が期待できる。また、多結晶CaF_2膜と単結晶CaF_2膜を純水現像した場合、多結晶膜の方が高感度ではあるが、γ特性は単結晶のエピタキシャル膜の方が良好であり、解像度の点からはエピタキシャル膜が有利と結論した。 後者の表面改質を利用する方法では、微細構造自身はフッ化物表面上に自己組織的に形成させ、その位置とサイズを電子ビームで制御する方法を中心に検討した。凝集が起こりやすい材料として、金属Gaの液滴ドットをCaF_2上に生成させる系を選び、CaF_2表面に電子ビームを照射しその後に形成されるGaドットの形成状態を検討した結果、電子ビーム照射領域では非照射領域に比べて、Gaの付着係数が大きくなることおよびGaのマイグレーション距離が増大することが明らかになった。そして、ライン状露光パターンに沿って粒系100nm程度のGaドットを部分的に直線配列させることに成功した。今後の課題として、表面の金属As層での電子散乱による解像度の低下を克服できれば、近接周期パターン露光による自己組織微細構造の周期的な位置制御の実現が可能になると考える。
|