InAs系ヘテロ極微構造における量子輸送現象とデバイス応用
Project/Area Number |
06238218
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
井上 正崇 大阪工業大学, 工学部, 教授 (20029325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 満明 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40200563)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | InAs / 量子効果 / メゾスコピック構造 / ヘテロ接合 / 低次元電子輸送 |
Research Abstract |
InAs/AlGaSbヘテロ構造は、高い電子移動度と大きな伝導帯オフセット、量子井戸における強い電子の閉じ込め効果などの特徴がある。また強い閉じ込め効果とInAs井戸中の電子の有効質量が小さいことから、閉じ込められた電子系の量子効果が比較的高い温度で観測されることが期待できる。これらの特徴に着目し、極微構造における低次元電子輸送特性を測定するとともに、比較的高い温度で動作する量子効果デバイスの可能性を探求することを目的として研究を行った。分子線エピタキシ-(MBE)法により作製したInAs/AlGaSbヘテロ構造を、フォトリソグラフィおよびウエットエッチングを用いた微細加工によって二次元表面超格子を作製し、4.2Kにおける磁気抵抗測定を行った。その結果、一般の磁気抵抗効果の他に、表面超格子の周期を反映したワイス振動が低磁場で観測された。その解析の結果、InAsチャネル中の電子は2〜3μmのバリスティック長を有することが分かった。このヘテロ構造を用いた高速電子デバイスの開発を目指し、超伝導弱結合デバイスを作製した。電子ビーム露光とリフトオフ法によって超伝導電極間隔Lad=0.41μm、ゲート長Lg=0.17μmの超伝導トランジスタを作製した。Lsd=0.75μmの超伝導弱結合素子において、InAs/AlGaSbヘテロ構造中のバリスティック輸送に反映した多重アンドレフ反射が観測された。InAsヘテロ接合を用いた超伝導トランジスタの開発には、さらにInAsと超伝導電極の接触抵抗の軽減等が必要である。本年度の成果を基礎として、InAsを基本構造にもつ量子効果デバイスの開発を進める計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)