Project/Area Number |
06239223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井上 泰宣 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30016133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 充 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90262469)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 光触媒 / 水の分解反応 / トンネル構造 / 酸化物 / 分極場 |
Research Abstract |
金属酸化物に助触媒(金属、酸化物)を担持した光触媒において、固体表面のどのような「環境場」が高い光触媒作用を示すのか、また、金属酸化物表面に担持した助触媒の役割は何であるかを明確にすることが望まれる。本研究では、光触媒機能と酸化物のミクロな構造との相関を明らかにすることを目的とし、ペロブスカイト(P)型およびペンタゴナループリズム(P-P)型トンネル構造をもつ金属酸化物を用いた光触媒系について、水の分解反応に対する光触媒活性を調べた。P型トンネル構造をもつ酸化物としてNa_2Ti_6O_<13>およびK_2Nb_7O_<19>、またP-P型トンネル構造をもつ酸化物BaTi_4O_9、KNbTi_3O_9、KTaTi_3O_9およびCaTi_2O_4を大気下での焼成により合成し、RuCl_3水溶液からRuを含浸法により担持したのち、848Kで酸化処理して光触媒とした。TiO_6八面体をもつP-P型とP型トンネル酸化物は共に、水を分解し水素と酸素をほぼ化学量論比で与える光触媒活性を示したが、TiO_4四面体からなるP-P型のCaTi_2O_4は光触媒作用を示さなかった。各酸化物の光触媒の活性序列は、BaTi_4O_9>>Na_2Ti_6O_<13>>K_3Nb_7O_<19>>KNbTi_3O_9、KTaTi_3O_9となった。高い光触媒活性を示したBaTi_4O_9やNa_2Ti_6O_<13>酸化物のラマンスペクトル解析、およびBaTi_4O_9に種々の元素をドープしたBa_<1-x>A_x(Ti_<1-y>B_y)_4O_9(A=La、B=Hf、Zr、V、Ir、Fe、Cr、Nb)の光触媒活性の比較から、光触媒活性を示す酸化物中のTiO_6八面体では、Tiイオンは周囲の酸素6個の重心の位置から変位しており、その変位によって生じた分極場が光触媒発現の環境場として重要なことが明らかにされた。本研究において、高活性な光触媒を得るためには、トンネル構造を持つ酸化物を応用することが有効であるとする指針が確立できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)