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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
(a)OCSの光解離ダイナミックス:OCSは62000-72000cm^<-1>に数本の鋭いピークからなる強い吸収が見られる。そこで、これらのピークや他の微細構造が共鳴状態に困るものであるかどうか、また64000cm^<-1>以下にあるブロードな吸収の帰属などについて、OCSの一重項/共線的な光解離過程をモデルに検討した。ab initioポテンシャル面を用いた波束計算の結果は、1_<II>、2_Σ^+への遷移はブロードな吸収、1_Δへの遷移は構造を持った吸収スペクトルを示した。したがって62000-72000cm^<-1>の鋭いピークは、単一ポテンシャル面上のダイナミックスではなく、2_Σ^+と交差する2_Δ状態の2つのポテンシャル面が関連したダイナミックスに起因すると推測される。 (b)ファンデルワールス錯体Na(XCH_3)_n(X=F,Cl)の光解離反応:Na^*(3p)+XCH_3の衝突実験に比較して、分子配向、分子間距離を規定した基定状態錯体を利用した場合、より高い反応効率が期待される。そこで、ファンデルワールス錯体Na(XCH_3)_n(X=F,Cl)(n=1-5)の構造を量子化学計算により検討した、n=2,3の場合それぞれC_<2v>、C_3対称性の構造が一種類得られ,Koopmas法によるイオン化エネルギーはn=0から3まで単調に減少し,実験結果と良い一致を示した.一方n=4の場合3種類の最適構造が得られた.n=4ではこれらの3種の構造が混在すると考えると,n=3から4のイオン化エネルギーの減少率は,n=0から3までの減少率と比較して緩やかになり実験結果と一致した。
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