Project/Area Number |
06240206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大泉 康 東北大学, 薬学部, 教授 (00006355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 公浩 東北大学, 薬学部, 助手 (90222306)
古川 賢一 東北大学, 薬学部, 助手 (20165468)
中畑 則道 東北大学, 薬学部, 助教授 (60045804)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | カルシウム / カルシウム遊離チャンネル / カフェイン / リアノジン / ブロモユ-ジストミンD / 骨格筋 / 平滑筋 / 脳 |
Research Abstract |
ブロモユ-ジストミンD(BED)誘導体を多数合成し、そのカルシウム遊離活性、[^3H]リアノジン並びに[^3H]MBED結合に対する影響を検討した。BED誘導体の多くは骨格筋筋小胞体からカルシウムを遊離させ、その活性とカルシウム遊離チャンネル開口の指標である[^3H]リアノジン結合活性との間によい相関があった。非常に興味深い事に、BED誘導体の1つである4,6-ジブロモ-3-ヒドロキシカルバゾール(DBHC)が筋小胞体からのカルシウム遊離を顕著に阻害した。このこととDBHCが[^3H]MBED結合を拮抗的に阻害することを考えあわせると、DBHCはカルシウム遊離チャンネル上のカフェイン結合部位に結合してカルシウム遊離を阻害すると推定される。従ってDBHCは既知のカルシウム遊離チャンネル阻害剤のプロカイン等とは全く異なる作用機構を持つ阻害剤であるといえる。以上より、カルシウム遊離チャンネルはこれらBED誘導体の構造上の微妙な違いを識別し、自身のコンフォメーションを変化させ、リガンドであるBED誘導体との結合による超分子形成を通じてチャンネル活性を変化させることが明らかとなった。 [^3H]MBED結合を指標にして平滑筋、脳の各組織のMBED結合蛋白質の精製を行った。各組織のミクロソームを可溶化し、蔗糖密度勾配遠心で分画すると、[^3H]MBEDの結合とリアノジンチャンネルの存在を示す[^3H]リアノジンの結合活性とが見られたが、その分布は互いに異なっていた。このことから、MBEDによって活性化される新しいチャンネルあるいはMBEDを結合する未知のカルシウム遊離調節因子の存在が明らかとなった。MBED結合蛋白質の精製に成功すると、直接それらとMBEDとの超分子形成のメカニズムを解析する道が拓かれ、カルシウム遊離チャンネルの機能発現におけるカフェインとの超分子形成の詳細が明らかになると期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)