Project/Area Number |
06240208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村田 道雄 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (40183652)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | マイトトキシン / 大型天然分子 / 超活性 / ナトリウムチャネル / ブレベトキシン |
Research Abstract |
昨今、従来の天然物の範疇を越えるマイトトキシン、ゾ-ザンテラトキシン、パリトキシンのような海洋大型分子が注目を集めている。これら大型分子は、非常に強力な生物活性を有しており、その作用機構は薬物等の低分子とは本質的に異なることが予想され、これを解明すれば生命科学の研究に新たな視点を加えることができる。しかし、化学的方法による誘導や変換がを行なうにはあまりに分子が複雑すぎること(および十分量の天然物試料が入手できないこと)などの理由により研究は進んでいない。 本研究では、これらの問題点を解決してマイトトキシンなどの大型天然物の作用機構を解明するために、まず精密な3次元構造を決定し、それに基づく実験方法の開発を行なった。 筆者は東北大学と共同で、NMRを用いた鎖状部分の立体構造解析を行なった結果、親水性の分子前半部分(C1-C81)については、準安定な回転異性体が多数存在し一定の3次元構造をとらないと推定されたが、疎水性の高い後半部分(C82-C134,R環-F環)は直線的な配座をとると考えられた。この全長約45Åの疎水性部分は細胞膜を貫通するのに十分な長さを有し、ブレベトキシンやシガトキシンなどの膜蛋白(電位依存性Na^+チャネル)に作用するポリエーテルと類似した構造を有する。そこで、この疎水性部位と高い構造類似性を持つブレベトキシンBを用いて薬理学的検討を行なった結果、1-30μg/mlの範囲で用量依存的にマイトトキシンの活性を阻害し、最大でコントロールに対して約80%の抑制を示した。これは、マイトトキシンのターゲット分子上の結合部位にブレベトキシンBが結合して拮抗的に阻害した可能性を示唆する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)