分断型アラニンラセマーゼの分子構造形成における細胞内マトリックスの相互作用
Project/Area Number |
06240231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
左右田 健次 京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (70243087)
吉村 徹 京都大学, 化学研究所, 助手 (70182821)
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50135597)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アラニンラセマーゼ / 断片型酵素 / 分子シャペロン / リフォルディング / GroESL |
Research Abstract |
タンパク質は本来自発的にフォルディングを行うものと考えられるが、細胞内で新たに生合成されたタンパク質のフォルデイングには、分子シャペロンなどの細胞内マトリックスが関与する。本研究では好熱菌由来のアラニンラセマーゼに高次構造形成における分子シャペロンの関与などについて検討した。ホモダイマー構造をとる同酵素の各サブユニットは2つのドメインよりなる。各ドメインに相当するN‐、C‐両フラグメントの遺伝子を異なるプラスミド上で同一宿主内で共発現させたところ、各々2個のN‐、C‐両フラグメントからなり野性型酵素の50%近い活性を示す断片型酵素が得られた。各フラグメントを別々に発現させた場合は、補酵素結合部位を含む分子量約30,000のN-フラグメントが不溶性の封入対として得られたのに対し、C‐フラグメント(分子量約15,000)の生成は認められなかった。N‐フラグメント遺伝子と共に大腸菌由来の分子シャペロンであるgroESL遺伝子を共発現させたところ、N‐フラグメントの一部は可溶化し、宿主の可溶性画分にアラニンラセマーゼ活性が検出された。また変性剤存在下で断片型アラニンラセマーゼをゲル濾過し変性状態のN‐、C‐両フラグメントを単離し、それらのin vitroにおけるリフォルディングについて検討した。変性した両フラグメントを同時にリフォルディングした場合には、未変性の断片型酵素の約30%の活性が回復した。一方、N‐フラグメントを単独で巻き戻した場合には、ほとんど活性回復は見られなかったが、GroESL共在下でリフォルディングした場合には、活性の回復率は約23%まで上昇した。以上の結果はアラニンラセマーゼではN‐フラグメントが単独で活性を担い、C‐フラグメントはGroESLで代替可能で酵素のフォルディングを補助するものと考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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