Project/Area Number |
06240238
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小南 思郎 広島大学, 総合科学部, 教授 (10106776)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ステロイドホルモン / 副腎皮質 / 膜酵素 / チトクロムP-450 / リポソーム / 亜ミトコンドリア粒子 / コレステロール / 膜間移動 |
Research Abstract |
副腎皮質のミトコンドリアの内膜から調製された亜ミトコンドリア粒子(smp)にリポソーム膜を加えるとコレステロールの代謝活性が約1/4に低下することを発見した。この原因としてコレステロールあるいはコレステロールを代謝するP450(SCC)がリポソーム膜へ移動する可能性が考えられた。smpとリポソームを混合して一定時間静置後、卓上超遠心機を用いリポソームをsmpから分離した。分離されたリポソームにはコレステロールは検出されなかったが、P450(SCC)は移動してきていた。膜に深く組み込まれているP450(SCC)が他の膜系に動くという事実は膜タンパク質としては非常に珍しい。この実験結果はP450(SCC)は同じ膜中に存在するコレステロールしか代謝できないことも証明している。また、このP450(SCC)の移動速度に与えるリポソーム濃度とsmp濃度の影響から、P450(SCC)はまずsmp膜から解離し,水溶液中をリポソーム膜まで分散して行きリポソーム膜に組み込まれることが明らかになった。この過程ではP450(SCC)がsmp膜から解離する段階が律速になっていることも明らかになった。 ステロイドホルモン生合成におけるステロイド中間体の膜間移動機構を調べるためミトコンドリアとミクロソームの混合液と、ステロイドホルモン代謝に関与するすべての膜酵素を含むリポソーム膜との反応を比較したところ、それらの反応にはほとんど差異が認められず、細胞内小器官膜内にはステロイド中間体移動に対する特別な機関を持っていないことが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)