トキイロヒラタケの色素タンパク質の構造と光合成機能
Project/Area Number |
06240245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
武隈 真一 近畿大学, 理工学部, 講師 (00171629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 和功 近畿大学, 農学部, 助教授 (00088204)
松原 義治 近畿大学, 理工学部, 教授 (10088320)
吉田 善一 近畿大学, 理工学部, 教授 (60025814)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | トキイロヒラタケ / 色素タンパク質 / 3H-インドール-3-オン / 光合成機能 |
Research Abstract |
これまで、光合成はもっぱら、植物や藻類、それに一部の細菌(光合成細菌と呼ばれる)が担っていると考えられてきた。ところが、トキイロヒラタケという食用キノコが、光合成を行っている可能性を見い出した。 我々は、まったく解明が進んでいなかったこのキノコのピンク色の色素がどのような機能を持つのか検討を進め、このピンク色のもととなっている色素タンパク質が、太陽光を利用して二酸化炭素と水から有機化合物と酸素を作っていることを突き止めた。このキノコは(少なくとも一部は)光合成により、育っていると考えられる。 従来から知られている光合成を行う生物は、植物、藻類、光合成細菌まですべて、光を吸収する光合成色素はクロロフィルを用いている。ところが、このキノコは、クロロフィルとは異なる、吸収波長が496nmの色素を利用していることがわかった。 我々は、トキノロヒラタケのこの色素成分を抽出・精製して構造を決定したところ、この色素は4nπ(n=2)系芳香族の新規化合物3H-インドール-3-オン(インドロン)を色素本体として、金属(Zn、Fe、Cu)とガラクトース鎖を持つ全く新しい色素タンパク質であることを見つけた。分子量は48900で、分子量25200と23700のサブユニット2個からなっていた。冷水で抽出した粗色素タンパク質を水に溶解し、室温でタングステンランプを照射したところ、酸素が発生し、有機酸(シュウ酸およびピルビン酸など)ができた。 この光合成機能を持つキノコの色素タンパク質が、キノコの中でどんな役割を担っているのか、実際のところまだわからない点は多い。キノコと光合成、この奇妙なとりあわせがなぜ生まれたかについても検討している。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)