Project/Area Number |
06241205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮入 伸一 東北大学, 薬学部, 助教授 (50209855)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | フローインジェクション-イムノメトリックアッセイ / 固定化抗原カラム / 標識抗体 / 蛍光検出 / 抗原-抗体反応 / 17α-ヒドロキシプロゲステロン / 強心性ステロイド / 希土類金属錯体 |
Research Abstract |
優れた分子識別能を有する抗体を利用する測定法に、簡便性ならびに迅速性に富むフローインジェクション分析法を組み合わせたフローインジェクション-イムノメトリックアッセイ(FIIMA)の開発を行なった。これは、予め標識抗体を固定化抗原に結合させ、測定対象物(抗原)の注入に伴い溶出される標識抗体を検出する方法で、試料の連続注入が可能な測定法である。まず、発蛍光性のフルオレセインで標識した抗17α-ヒドロキシプロゲステロン抗体を用いて検討したところ、抗原の注入量に依存して溶出ピークの蛍光強度が増大した。また、これらの間に良好な直線関係が認められたことから、本法が原理的に成り立つことは確認されたが検出限界は10ngであった。引き続き、血中薬物濃度測定を必要とする強心性ステロイドのジギトキシンおよびジゴキシンを測定対象として感度に優れるFIIMAの開発を企てた。FIIMAの高感度化には、ハプテンの工夫と標識試薬の選択が重要である。ハプテンとしては、ブリッジの空間的大きさや結合するタンパク側の官能基の種類が異なり、かつブリッジヘテロロジーの適用が可能なものを用いることとし、ゲニンの3位ヘミスクシネート誘導体に加え、かさ高くかつチオール基と結合する4-マレイミドベンゾイル誘導体を新たに合成した。現在、これらハプテン4種をウシ血清アルブミンとの結合体へと導き、Freundの完全アジュバントとともにウサギ背部皮内に反復投与して抗体の調製を試みている。また、標識試薬としては、鋭敏な蛍光特性を示す希土類金属を含有する化合物の利用を企て、環状化合物の希土類金属錯体を種々検討中である。今後、FIIMAにおける感度および特異性に及ぼすブリッジの影響を明かにするとともに、フロー中でも安定なタンパクの希土類金属標識試薬を用いて薬物のFIIMA系の基礎的検討を行なう予定である。
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