Project/Area Number |
06241237
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
角田 範義 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30201411)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | ゾルゲル法 / メソ孔 / シリカ / 蛍光 / 細孔 / 超音波噴霧燃焼法 / サマリウム |
Research Abstract |
多孔性物質の細孔を利用する研究に重要な点は、細孔の大きさ、形状である。現在までのところ細孔の形状、大きさが規定された物質は、マイクロ孔を有するゼオライトに限られ、メソ孔に関しては限られた研究が報告されているのみである。本研究では、希土類錯体分子の大きさを利用したメソ孔シリカ粉体の作製とその希土類イオンの固定化を目的した。今回対象とした希土類はSmである。溶液状態ではSmの錯体が生成しており、その構造が粉体化の過程で細孔径とSmイオンの固定化に影響する点に注目し、特に原料溶液の調製法と、粉体化の方法を検討した。用いた組成は、Sm/(Sm+Al+Si)=0.7(mol%)である。 1、Sol-Gel溶液の加水分解による粉体化と超音波噴霧燃焼法による粉体化による効果 原料溶液の調製法の違いは、加水分解法では比表面積、細孔容積に反映する。しかし、細孔径の制御は、調製法に依存せず不均一な分布となった。それに対し、超音波噴霧燃焼法では、比較的細孔径が制御された粉体が得られ、特に加水分解法と同様の溶液での結果の違いは顕著であった。ちなみに細孔は半径1.0〜1.5nmの範囲に制御されていた。この違いは、加水分解と、超音波噴霧法の粉体化する過程の時間的違いにあると考えられる。このことより、超音波噴霧燃焼法によるメソ孔シリカ粉体の作製が可能となった。 2、蛍光発光挙動 これら粉体の焼成温度773K,1173Kでの蛍光は、Sm^<3+>の発光スペクトルが得られた。その強度は、1173K焼成において超音波噴霧法の試料が2倍程度強く、この方法がSmの分散性に関しても有効であることを示していた。しかし、1173Kでの細孔径は、燃成により不均一となり、高温処理による細孔径制御が今後の課題である。 以上、超音波噴霧燃焼法と種々の希土類錯体の組み合わせが本目的の遂行に有効であることが判明した。
|