NMRによる硝酸ランタノイド抽出系における抽出化学種の構造
Project/Area Number |
06241246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 千枝 大阪大学, 工学部, 教授 (70028976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川野 真治 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (70027457)
宇埜 正美 大阪大学, 工学部, 助手 (00232885)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | ^<13>C-,^<14>N-NMR / 幾何異性体 / 溶媒抽出 / 硝酸ランタニド,アド附加錯体 / LIS解析 / 磁化率 / 縦緩和時間 / フェルミコンタクトシフト |
Research Abstract |
核燃料サイクルの抽出プロセスにおける超ウラン元素抽出剤として、テトラアルキルマロンアミド及びその誘導体が注目されている。本研究は、N,N′-ジメチル-N,N'ジブチルマロンアミド(DMDBMA)を配位子とするランタニド(III)硝酸塩錯体の配位構造及びその結合特性をNMR、赤外吸収及び磁化率等により調べることを目的として実施された。酢酸エチル中において合成、単離されたランタニド(III)硝酸塩-DMDBMA錯体の化学組成は全ランタニド系列内でLn(NO_3)_3-2DMDBMAである。DMDBMA及び硝酸イオンは、共に、二座配位でランタニド(III)イオンに結合し、その配位数は10である。炭素-13及び窒素-14-NMRスペクトル及び炭素-13-NMR縦緩和時間測定より、溶液中においては、DMDBMAの2つのアミド結合(CO-N結合)の二重結合性に起因する三種の幾何異性体の存在が示唆された。さらに、LIS(Lanthanide-Induced-Shift)解析から、軽希土系列と重希土系列との間に構造変化が見いだされた。それぞれの系列内においては、iso-structuralな構造を有すると考えられる。溶液中においては、DMDBMAは磁気主軸に関して赤道面内(A_2^0G+A_2^2G′<0)に、硝酸イオンは軸方向(A_2^0G+A_2^2G′>0)に位置すると考えられる。また、カルボニル炭素及びナイトレード窒素のケミカルシフト値へのFermi contactシフトの寄与が大きいこと、さらにネジオム錯体の磁化率測定においてorbital reductionが観測されたことも併せてランタニドイオンの4f電子の非局在化ならびに配位子との強い相互作用が見られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)