Project/Area Number |
06243219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
水貝 俊治 大阪大学, 理学部, 助教授 (50028263)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 有機超伝導体 / ラマン散乱 / 分子振動 / 超伝導ギャップ / 電子-分子振動相互作用 |
Research Abstract |
有機超伝導体k-(BEDT-TTF)_2Cu[N(CN)_2]Brの超伝導ギャップ、分子振動、格子振動、電子-分子振動相互作用の大きさを見積もるために単結晶を用いて偏光ラマン散乱の実験を行った。照射光によるホット電子効果を避けるためにレーザー光強度を1mWに下げて実験を行った。超伝導転移温度以下になると統計因子を補正した散乱強度は120cm^<-1>以下で減少し、特に20cm^<-1>以下で顕著になる。超伝導ギャップ(BCS超伝導と仮定するとOKで28cm^<-1>)以下で散乱強度が低下するのは予想されるとおりであるが、ぎゃっぷ以上ではBCS超伝導であっても、高温超伝導であっても散乱強度が増加するはずであるのに逆になっている。高温超伝導で観測されるようなギャップ内励起状態が存在するかどうか、また方向依存性があるかどうかを観測するためにはより低エネルギー領域の測定と信号/ノイズ比の改善が必要である。 分子振動、格子振動はk-(BEDT-TTF)_2Cu(NCS)_2と比較して極めてよく似ていることが分かった。BEDT-TTF分子の全対称振動モードは本来ラマン活性で赤外不活性であるが、分子が対を作って分子間で逆位相で振動するとき電荷移動を伴うことにより赤外活性となる。このとき同位相で振動するラマン活性モードと逆位相で振動する赤外活性モードのエネルギー差から電子-分子振動相互作用の大きさを求めることができる。k-(BEDTTTF)_2-Cu(NCS)_2と同様503と1474cm^<-1>の振動モードの電子-分子振動相互作用が大きいことが分かった。
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