ポリスチレン微小球集合体(ラテックス)の光多重散乱・干渉特性
Project/Area Number |
06245105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
国府田 隆夫 日本女子大学, 理学部, 教授 (50010715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹田 研爾 日本合成ゴム(株), 筑波研究所, 参事
大高 一雄 千葉大学, 工学部, 教授 (40010946)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | ラテックス / 光多重散乱 / 光子(フォトニック)バント効果 / コロイド粒子系 |
Research Abstract |
本研究の目的は、結晶性の配列構造をとったポリスチレン微小球(ラテックス粒子)の集合体が示す特異な光学的性質を理論的、実験的に精密に研究し、周期的な屈折率変化をもつ誘導体媒質の中で光の多重散乱・干渉効果の性質を解明することにある。この目的のため、必要とされるラテックス試料の合成と評価を研究分担者・竹田が行い、2次元・3次元結晶配列試料の作製・構造評価とその光学スペクトルの測定を研究代表者・国府田が行った。さらに精密な理論的計算による実験データの解析を研究分担者・大高が実行した。この3者の間の緊密な協力により、次の成果が得られた。 1.種々な粒径(0.1〜5μm)のラテックス粒子が細密六方構造をとって配列した均一な単層膜の作製に成功した。その構造を、光学顕微鏡、レーザーによるブラッグ回折、原子間力顕微鏡によって評価した。 2.上記の単層膜試料について、広い波長範囲にわたる透過スペクトルを測定し、その構造が理論的な計算の結果とよく一致することを見出だした。備品として購入した諸設備(ディジタル・マルチメーターほか)は、この際に必要とされる分光測定装置の一部をなすものである。 3.球状の微粒子結晶の内部での光の多重錯乱・回折効果を、高度の近似で数値的に扱うことのできる理論的モデルを確立し、これによる理論計算の結果と実験結果を比較することにより、フォトニック・バンド効果の発現を現実の物質系で検出する可能性を明らかにした。 4.基板状に配列した単層膜以外に、水中に懸濁したラテックス粒子の粒径と濃度を注意深く制御することにより、大きさ5〜6mmに達する単結晶領域の実現に成功し、その光学的性質の予備的測定を行った。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)