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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
本年度は放電装置を新たに導入して,まず空気中の放電場の発光強度分布を,CCDカメラを用いて測定した.従来の一点計測と比べて,測定場全体の把握が容易になる点がこの計測法の優れた特徴である.直径19mm厚さ5mmの円盤形電極を20mm離して放電した.電圧は2kVで,空気の圧力は最低で1Torrまで達成できる.分光器の出口スリットの先に集光レンズを設置して,CCDカメラ(MCP2枚のイメージインテンシファイア付)で平面強度分布を測定した.200〜600nmの領域で幾つかの特徴ある波長にセットして,半値幅0.8nmの波長分解能で測定した.圧力1Torrの場合にN_2(315.75nm),N_2^+(427.70nm),OH(306.67nm),O_2(366.80nm),O_3(328.05nm),NO(226.05nm)が同定できた.この手法は今後の燃料改質過程の発光測定に適用できると思われる.発光分光は奥行き方向の積分値を計測するために,三次元的な局所濃度の定量的測定が困難であるという欠点をもつ.火炎中のOHラジカルの化学発光とレーザー誘起蛍光分布について,円筒バーナー火炎と一次元火炎を用いて実験して,比較検討した.その結果,一次元火炎では,蛍光強度の最大傾きと発光のピークの位置はほぼ一致し,火炎反応帯が明確に定義できる事が判った.火炎の既燃領域でも蛍光強度は強く,これは従来の観測でも確認されている.一方,発光は火炎の反応帯近傍に限られ,その機構は未だ不明な点も多く,ラジカルの定量的な評価に使うことは危険であることが示された.又,円筒バーナーの場合には,アベール変換の仮定が誤差の主要な原因である事も判った.
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