Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
1.Human Immunodeficiency virus(HIV)のEnv蛋白,Pol蛋白,Gag蛋白などに対するヒト型モノクローナル抗体を作製し,その中からHIVの生物活性を抑制する抗体を選別することを試みた. 2.まず,われわれが久留米大学附属病院において定期的に診察している4名のHIV感染者の末梢血からリンパ球を分離し,Epstain-Barr virus(EBV)を感染させ,サイクロスポリンAの存在下で24穴の培養プレートの中で培養を開始した. 3.EBVの感染により不死化して増殖してきたBリンパ球を,限界希釈法によってクローニングした.なお,クローニングのためのfeeder cellsとして,ドナー本人のEBV不死化Bリンパ球で,HIVに対して抗体を産生していない細胞を,放射線照射して使用した,クローン化Bリンパ球の培養上清について,HIVに対する抗体活性を検討した,まず,第1次スクリーニングとして,HIVのlysate(Scripps Lab.より入手)を抗原としたELISA法を実施した.続いて第2次スクリーニングとして,リコンビナントのHIVのEnv蛋白,Pol蛋白,Gag蛋白などを抗原としたELISA法で検討した.その結果,陽性のクローンが30種類以上得られた.しかしこれらのクローンの培養上清は上記のすべての抗原と反応した.この結果は,得られたクローンがまだ複数のクローンの集合体であることを意味している.現在,再クローニングを行なっている.また,上記の抗体を産生しているBリンパ球とSHM-D3細胞(mouse-human hetero-myeloma cells)を細胞融合させ,ハイブリドーマを作製する作業も行なっている. 4.抗体の生物活性に関しては,HIVのreverse transcriptaseの産生を抑制するか,HIVによる巨細胞形成を抑制するか,HIVによる細胞死を抑制するか,などを指標として調べている.
|