Project/Area Number |
06258217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
高久 洋 千葉工業大学, 工学部, 教授 (50101267)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | RNA / RNAの特異的切断反応 / ヘアピン構造 / 非イオン界面活性剤 / 一価のカチオン / DNAキメラ |
Research Abstract |
本年度は、ヘアピン型構造を形成するRNAを構築してその切断反応を調べたところ、ヘリックス部位では切断反応は起こらず、ループの部分だけに切断が起こっていることから、ヘアピンループを形成することのない一本鎖RNAを構築し、その切断反応を調べたところ、UA、CA間で切断が起こることが確認できた。また、上記の一本鎖RNAと一部分だけ二重鎖を形成するようなRNAを構築してその二重鎖RNAの切断反応を調べたところ、内部ループ部分でも切断反応が起こることが明らかとなった。しかし、これらの切断効率はヘアピン構造を形成するRNAよりは低いことから、ヘアピン構造が何らかのかたちで切断反応に影響を及ぼしているものと示唆できる。次に切断部位のUだけが塩基対を形成することのないようにデザインした二本鎖RNAを構築し、切断反応を調べた。切断部位にUAを持つRNA鎖を標識し、もう一方の相補鎖RNAの濃度を変化させて切断反応をおこなったところ、RNA濃度を上げることにより切断反応の阻害がみられた。すなわち、切断部位が塩基対を形成することにより切断に必要な構造がとりにくくなり、切断反応が阻害されるものと考えられる。さらに、ステム部分や小さな内部ループでは切断反応が起こりにくいことが明らかになった。また、切断部位のAをdAに、切断部位のピリミジン(U、C)のほかを全てDNAとしたRNA/DNAキメラ体を構築しその切断反応を調べたところ、全てのRNA/DNAキメラ体で切断反応が起こり、アデノシンの2′-水酸基はこの切断反応には関与していないことがわかった。p2Sp1RNAの切断反応を検討してきた結果、特異的に切断するのは一本鎖部分(ループ部分)のピリミジン-Aであり、前後の塩基配列には影響されない。また、本反応は分子内反応であり、他のRNA分子には影響されないことが明らかとなった。
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