明暗・色・運動・奥行き・形態知覚の相互作用と知覚過程の階層的情報処理モデルの研究
Project/Area Number |
06260221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江島 義道 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (60026143)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 明暗と色の相互作用 / ネオンカラー現象 / 知覚の統合過程 / 運動知覚 / 同化と対比 |
Research Abstract |
視知覚モジュールの相互作用を3種の実験により検討し、知覚の情報処理モデルを構築した。 1.色順応過程における明暗の色の相互作用の分析:反対色過程の重みを定量的に測定し、その順応条件依存性を検討した。色順応による明暗系、赤・緑反対色系の応答変化は、錐体過程の感度変化から予測されるものとは異なり、従来の色順応仮説である「重み不変説」は棄却された。また反対色過程の重みは錐体過程の感度変化と相関して変化した。さらに、赤色順応事態では、明暗系の重みと赤・緑反対色系の重みは、反対の方向に共変することを明らかにした。これらは、両機構の独立性という従来の色覚モデルの基本概念に変更を促すものである。 2.形態知覚における明暗と色の協調統合過程の分析:主観的な色の拡散現象の一つであるネオンカラー現象を知覚的統合が成立しない事態と捉え、この現象を分析することによって明暗情報と色情報の形態知覚への統合過程における相互作用を検討した。統合成立の境界条件に関する実験結果に基づき、形態知覚における統合過程とネオンカラー現象の発現に関わる機構のモデル提案した。 3.運動知覚における空間相互作用の解析:同一の空間布置を用いて運動の対比と同化に対する刺激の時間要因とコントラスト要因の影響について検討した。まず、同化と対比は刺激の時間周波数成分に強く依存することを明らかにした。また、テスト刺激のコントラストの減少及び誘導刺激のコントラストの増加にともない同化効果は大きくなること、及び同化効果の大きさはテスト・誘導刺激間のコントラストの比によって記述できることを明らかにした。最後に以上の結果を説明するモデルを提案した。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)