Project/Area Number |
06260225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴崎 浩 京都大学, 医学部, 教授 (30037444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 昭夫 京都大学, 医学部, 助手 (90212761)
福山 秀直 京都大学, 医学部, 講師 (90181297)
米倉 義晴 京都大学, 医学部, 助教授 (60135572)
木村 淳 京都大学, 医学部, 教授 (10204976)
菊地 晴彦 京都大学, 医学部, 教授 (20072746)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 陰性運動現象 / 運動関連脳電位 / PET / 脳血流 / 随意的筋弛緩 / 前頭前野 |
Research Abstract |
近年陰性運動現象が注目されているが、その中枢制御機序はまだ明らかでないので、本研究では正常者が手の筋収縮を随意的に中止する時に働く皮質機構を明らかにすることを目的とした。 (1)運動関連脳電位の記録 正常者10名を対象とし、10-15秒の自らのペースで、右手首伸展位から屈筋の収縮を伴うことなく伸筋群の随意的弛緩による手首落下運動を起こさせ、指先に設置した加速度計で記録した変位開始時点をトリガーとして、同時記録した脳波を加算平均し、運動関連脳電位を求めた。対照として屈筋の随意的収縮による手首屈曲運動に伴う脳電位を記録した。その結果、随意的筋弛緩に1-2秒先行して、筋収縮の場合と全く同波形の陰性緩電位が中心部に認められ、そのうち特に早期成分(狭義の準備電位)はむしろ弛緩の方で収縮の場合より大きかった。また多くの被検者において、弛緩に先行して前頭部に表面陽性の緩電位が認められた。なおこの検査のために、電気刺激装置(設備備品費)および生体現象記録装置(現有設備)を用いた。 (2)PETによる局所脳血流の測定 正常者6名を対象として、上記と同様の運動課題を音刺激にあわせて2秒毎に行わせ、15-Oで標識した水を静注して、PET(現有設備)で脳血流を測定し、statistical parametric mapping(SPM)を用いて、筋弛緩課題および筋収縮課題の各々と音刺激のみの対照課題の間の差異を求め、さらに両課題間における差異を求めた。その結果、筋収縮課題では反対側の一次運動野に、また筋弛緩課題では前頭前野内側部により著明な血流増加を認めた。15EA06:以上の所見から、ヒトの随意的筋弛緩(随意的陰性運動現象)に際して運動皮質が積極的に活動するものと考えられる。また前頭前野内側部が陰性運動現象に重要な働きをなすことが想定されるが、脳磁場によってその確認を行う計画である。
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