Project/Area Number |
06260231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
石川 眞澄 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (60222973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
章 宏 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30235709)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 視覚的認識 / コンテクスト依存性 / ボウル / カップ問題 / 記号とパターンの統合 / 被験者実験 |
Research Abstract |
人間の知的能力の本質は情報の統合にあり、パターンと記号作用により柔軟で高度な情報処理が可能になる。脳の高次処理の立場からも情報統合は重要である。視覚的認識においても入力パターン情報と知識・コンテクストなどの記号情報の相互作用が重要である。 この統合処理機構の解明のためには、実験的研究と構成的研究の双方が不可欠である。相互作用が存在する認知心理現象としてボウル/カップ問題を取り上げ被験者実験を行う。Labovは被験者の回答にコンテクスト依存性があることを示した。Labovは反応時間は考慮していないが、反応時間がモデルの適合度を評価する重要な因子であることから本研究では取り入れる。 高さと幅の比が異なる7種類の容器、および葡萄、花、無背景、瓶、パンを背景とする5種類のコンテクストを考える。これらのコンテクストの下で各容器を提示し、ボウルかカップかの被験者実験を行なう。回答のコンテクスト依存性が得られ、Labovの実験結果と符号する。反応時間に関しては、認知境界の近傍での反応時間が最大になるという新しい実験結果が得られた。 併せて、両者を統合したプロトタイプモデルを構築した。これは、パターン、記号、コンテクストの各モジュールから構成される動的モデルである。被験者の回答に基づいて学習によりモデルパラメータを調整し、反応時間を用いてモデルの妥当性を評価する。さらに被験者実験と統合モデルの対比を行う。動的なモデルなので、出力値の時間変化からモデルの応答時間を推定でき、この結果は被験者実験結果とほぼ合致する。モデル構築と評価に異種のデータを用いる方法は、有効に方法論であると考える。
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