SOS応答によって誘導される組換え蛋白質群の染色体異常抑制機能の解析
Project/Area Number |
06261209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池田 日出男 東京大学, 医学研究所, 教授 (10012775)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | DNAジャイレース / 染色体異常 / 非相同的組換え / 紫外線 / 変異原物質 / 入ファージ / 大腸菌rec遺伝子 / 酵母RAD遺伝子 |
Research Abstract |
今年度の成果を以下の5項目にまとめた。(1)DNAジャイレースによる染色体異常の誘導。我々は、λファージの誘発の際に、DNAジェイレースの阻害剤であるオキソリン酸を与えると、形質導入ファージの頻度が上昇することを見いだした。このことから、DNAジェイレースによってDNAの切断が引き起こされ、それが引き金となって染色体異常が誘導されることが示唆された。(2)紫外線や変異原物質による染色体異常の促進。形質導入ファージの形成が、紫外線や変異原物質によって劇的に促進されることを示した。このとき形成される組換え体の構造が、オキソリン酸によって誘導される組換えと異なる(オキソリン酸の時は、組換え部位にホモロジーがなく、紫外線の時には約10塩基対のホモロジーがある)ので、組換えの機能が異なる可能性がある。(3)紫外線による組換えの誘導にrecAは必要なかったので、SOSの発現制御系は関与していない。(4)紫外線で誘導される組換えにrecJとrecQ遺伝子の変異が影響を与えるかを調べ、両株とも形質導入ファージの形成頻度が下降することが明らかになった。とくに、recJ変異株では、野生株では高い頻度で見つかる組換えのホットスポットが見られなくなることから、RecJ蛋白質のエキソヌクレアーゼ機能がホットスポットの形成に働いていると考えられた。RecQ蛋白質が組換えのどのように働くかを調べることによってSOS機能としてのRecQ蛋白質の性質を明らかにできるであろう。(5)酵母の非相同的組換えに関与する遺伝子を探索し、出芽酵母のRAD50,RAD52,MRE11,XRS2,分裂酵母のrad21,rad8が非相同的組換えに関与することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(9 results)