Project/Area Number |
06261217
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上口 智治 名古屋大学, 農学部, 助手 (20232738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 猛 名古屋大学, 農学部, 教授 (10174038)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | CbpA / DnaJ / 分子シャペロン / ストレス応答 / 栄養飢餓ストレス / シグマ因子 / 核様体タンパク質 / 転写後制御 |
Research Abstract |
I.DnaJアナログであるCbpAの機能解析 1)cbpA欠失変異株を構築し、その表現型を調べた。cbpAの単独欠失変異は野生株とほとんど変わらない生育を見せるが、cbpA/dnaJ二重変異株は生育温度領域が著しく狭い、セプタム形成の異常に伴う細胞の伸長、炭素源枯渇に伴う生存率の低下等の表現型が観察された。従ってCbpAはDnaJと同様の生理的機能を保持していると考えられる。 2)cbpAの転写が増殖定常期やリン酸源の枯渇に誘導されることを見いだした。このことは抗CbpA抗体を用いた免疫ブロティング法でも確認された。この誘導は栄養飢餓ストレス特異的なシグマ因子であるσ^Sに依存する。このことから大腸菌は2種類のDnaJ様シャペロンをストレスの種類に応じて使い分けているのではないかと推測した。 II.栄養飢餓ストレス応答の分子機構 cbpAの発現調節を解析する中で、σ^Sの発現調節に大腸菌核様体タンパク質H-NSが深く関与していることを明らかにした。詳細な解析の結果、H-NSはσ^Sの翻訳と産物の安定性の両段階を負に調節することで、栄養飢餓に応答した発現を保証していることが分かった。栄養飢餓ストレス応答は、近年多くの研究者が関心を寄せている研究分野であり、σ^Sの発現制御機構の解明はその中でも中心的課題となっている。我々の研究結果は当該分野の進展に重要な寄与をなしたといえる。
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