Project/Area Number |
06261225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 祐児 大阪大学, 理学部, 助教授 (40153770)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 分子シャペロン / ストレスタンパク質 / GroEL / タンパク質 / チトクロムc / 変性 / 蛍光 / フォールディング |
Research Abstract |
大腸菌の分子シャペロンであるGroEは、細胞内で種々の蛋白質のフォールディングを助けていると考えられている。しかし、標的蛋白質のどのような構造状態を認識しているのかは未だ明らかにされてはいない。これを明らかにするため、ウマ・アポチトクロムcをはじめとするいくつかの蛋白質を蛍光色素DACMでラベルして、これらの基質蛋白質と大腸菌のGroEとの相互作用の機構を調べ、以下の成果を得た。 1.一定量のDACM-アポチトクロムcをGroELで滴定した結果、GroEL濃度に依存してDACMの蛍光強度は増加し、両者が相互作用していることが示唆された。そこで蛍光を指標としたゲルろ過実験を行い、GroELとDACM-アポチトクロムcが特異的に結合することを示した。同様な結果は、他の基質蛋白質(SS結合を切断したウシ・αラクトアルブミンやウシ・膵臓トリプシンインヒビターなど)でも得られた。また、チトクロムcより鉄原子だけを欠いたポルフィリン・チトクロムcでも、強い相互作用のみられることを明らかにした。 2.次に、蛍光ストップトフロー装置を用いてGroELと基質蛋白質との結合の反応、及びATPを加えることによって引き起こされる解離の反応を速度論的に調べた。その結果、結合反応、及び解離反応共に、100ミリ秒以内に完了するかなり速い反応であることを明らかにした。 以上より、GroEは、基質蛋白質の疎水領域を、比較的、非特異的に認識して相互作用することが示された。また、基質蛋白質がGroEと結合するか否かは、基質蛋白質のフォールディングの速度に依存していることが示唆された。 DACM:N-(7-dimetnylamino-4-methyl-3-coumarinyl)-maleimide
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