Project/Area Number |
06262205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯野 雄一 東京大学, 大学院理学系研究科, 講師 (40192471)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 分裂酵母 / S,pombe / 減数分裂 / 細胞周期 / Cdc 10 / MCB / 転写誘導 / mei 2 |
Research Abstract |
本研究では、分裂酵母を材料とし、細胞周期を制御するcdc10遺伝子およびその関連遺伝子が減少分裂でどのように働いているかを明らかにすることを試みた。Cdc10はRes1(Sct1)あるいはRes2(Pct1)と複合体を形成したMCB配列に結合し、DNA合成に必要な遺伝子のいくつかを転写誘導することが知られている。MCB配列を持ち、リボヌクレオチドレダクターゼをコードするcdc22遺伝子は減数分裂前DNA合成に先立って転写誘導され、この転写誘導はCdc10の機能に依存していた。また、MCB配列を持たせたレポーター遺伝子はcdc22と同様に転写誘導された。さらに、res1あるいはres2遺伝子の高発現により、cdc10の欠損が抑圧された。これらの結果は、細胞周期と同様の転写誘導系が減数分裂においても機能していることを示唆している。また、減数分裂特異的な機能を持つrep1やsme2もcdc10変異体の減数分裂欠損を抑圧すること、この転写制御系が減数分裂開始因子mei2に依存して活性化されることから、減数分裂特異的な制御系の下流でcdc10複合体が機能していることが明らかになった。一方、細胞周期においてCdc2キナーゼの活性はG1期からS期にかけてのMCB結合複合体の出現に必要であることが報告されている。Cdc2は減数分裂においてもDNA合成の開始に必要であるが、cdc22遺伝子の発現誘導には必要なかった。従って、減数分裂ではMei2の作用下で、Cdc2に対応する別のプロテインキナーゼあるいは全く別の機構に依存してMCB結合複合体が活性化されると推定される。
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