Project/Area Number |
06262221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
仁川 純一 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (00134271)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | TGF-β受容体 / イノシトール / 転写調節 / 酵母 |
Research Abstract |
劣性癌遺伝子産物Rb蛋白に結合する蛋白として単離されたp43が、酵母の遺伝子JUNI/MSI1の遺伝子産物と高い相同性を有し、機能的にも酵母の癌型RAS2変異を抑制することが示され、酵母における増殖抑制遺伝子の存在が注目されるようになっている。しかしながら現時点では明確な増殖抑制遺伝子の存在はまだ明らかにされていない。 TGF-βは増殖抑制に働く事でよく知られている因子である。本研究において我々は、酵母細胞でヒトTGF-β受容体が機能することを見いだし、酵母においてもTGF-β受容体を介する情報伝達系によく似たシグナル伝達系が存在する可能性が示唆された。すなわち、我々はINO1という遺伝子の転写に異常をもつ調節変異株ire15を単離した。次にこの変異を相補するヒト遺伝子をcDNAライブラリーの中から単離したところ、3つの遺伝子が得られた。塩基配列を決定した結果、それらはヒトTGF-β受容体タイプIIの新しいサブタイプ、プロテインホスファターゼタイプ2AのサブユニットA、及び14-3-3蛋白をコードしていることが明らかになった。14-3-3蛋白は、いろいろなプロテインキナーゼの調節蛋白として知られている。ことが明らかになった。14-3-3蛋白は、いろいろなプロテインキナーゼの調節蛋白として知られている。変異型遺伝子を作成してその機能を調べた結果、ヒトTGF-β受容体は酵母細胞内でドミナントネガティブ効果により、酵母変異を抑制していることがわかった。TGF-β受容体タイプIIは、タイプIとヘテロダイマーを形成して細胞内にシグナルを伝えることがわかっている。従って酵母細胞内でも、ヒトTGF-β受容体タイプIIとヘテロダイマーを作るまだ知られていない受容体型のプロテインキナーゼの存在が強く示唆された。
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