三量体G蛋白質による心筋細胞カリウムチャネル制御の分子機構
Project/Area Number |
06264212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
倉智 嘉久 大阪大学, 医学部, 教授 (30142011)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 尚彦 大阪大学, 医学部, 助手 (30263239)
山田 充彦 大阪大学, 医学部, 助手 (10263237)
内匠 透 大阪大学, 医学部, 助手 (00222092)
堀尾 嘉幸 大阪大学, 医学部, 講師 (30181530)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1994: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | G蛋白質 / 内向き整流カリウムチャネル / 分子生物学 |
Research Abstract |
本年度は、マウスのムスカリン性カリウム(K_<ACh>)チャネルをクローニングし、このチャネルがG蛋白質βγサブユニット(G_<βγ>)と直接的に物理的結合を介して連関することを証明した。まず、ラット心臓から獲られたK_<ACh>チャネルクローン(GIRK1)の一部をプローブとしてマウ脳をcDNAライブラリーをスクリーニングし、GIRK1と99%のアミノ酸配列相同性を有するクローン(MB-GIRK1)を得た。このクローンは、Xenopus oocyteでG蛋白質によって活性化される内向き整流カリウム電流を発現するので、マウスのK_<ACh>チャネルクローンであると考えられた。MB-GIRK1はG蛋白質調節を受けない他の内向き整流カリウムチャネルのクローン(IRK1,2,3)と比較して♯アミノ酸長いC末を有する。そこでこの部位がG蛋白質との連関に関与するのではないかと考え、大腸菌を用いてこの配列のペプチドをGlutathione S-transferase融合蛋白質として形成し、G蛋白質αサブユニット(G_α)またはG_<βγ>との物理的連関の可能性を検討した。その結果、この融合蛋白質はG_<βγ>と結合するが活性型または非活性型のG_αとは結合しないこと、非活性型のG_αはG_<βγ>と融合蛋白質の結合を阻害するが活性型のG_αはこの効果を有さないことがin vitroで証明された。さらにインサイドアウトパッチ内のモルモットの心房筋細胞のK_<ACh>チャネルは、パッチ膜の細胞内側から投与された10nMのG_<βγ>によって迅速かつ最大に活性化されるが、融合蛋白質と前処理したG_<βγ>と同濃度でこのチャネルを緩徐にかつ部分的に活性化したのみであった。したがって、MB-GIRKIはそのC末とG_<βγ>との物理的結合を介して直接G蛋白質と連関することが解かった。
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Report
(1 results)
Research Products
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